作家渾身の一作

2018年10月27日 (土)

テーラー塩川:作『誉田屋源兵衛*麻世妙ジャケット&シャツ』







誉田屋源兵衛が力を入れている
麻世妙(まよたえ)の着物と長襦袢地で
ジャケットとカッターシャツを
テーラー塩川でお誂え頂きました。




世界に日本の素晴らしさを伝える為に
着物ではなく、あえて海外の方にも
馴染みある洋装の形で
日本の伝統や、歴史ある「麻」について
伝えようと考えてのことだそうです。





ジャケットには、しっかりした着物地を用い
裏地に、森英恵デザインの蝶々をアクセントに。
カッターシャツには、肌触りの優しい
長襦袢地を使用しました。
「麻」は、日本人が
古来から着ていた衣服だったことから
四季を通し、1番日本人に添う着物だと
言われています。

今回は、着物とはまた違った形で
素晴らしい麻世妙の道が広がりました。
現在、ベストも製作中…
お召しになられたお姿が楽しみです。

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2018年3月10日 (土)

竹内瑠璃:作「陶箱*月夜行」

竹内瑠璃先生の陶箱「月夜行」




私共も、待ちに待った瑠璃先生の大作が
出来上がって参りました。
ただただ、美しいの一言です。



以前の個展にて、非売だった陶箱を
御覧くださったお客様が
大変お気に召してくださり、
今回のご注文作品となりました。





キツネの毛描きは、毛の質感が思わず
触って確認したくなる程の繊細さです。
表情がキリッとしていながら、
どこかゆったりとした瑠璃先生らしい
柔らかさは動植物にも表れております。








ただ描くのではなく陶箱の制作中は、
絵の具の色と透明感の焼成前と後での変化は
皆さんが驚かれる程、全く印象が変わります。

緻密な計算をしながら描かれた瑠璃先生の作品は
1点1点、作品を想いながら
描くものを想いながら
喜んでくださる方を想いながら
作られていることが伝わって参ります。




上方銀花では
竹内瑠璃先生の個展を11月に開催致しますので
今展も力作揃いの楽しい個展になることでしょう。
ぜひ、皆様も楽しみにお待ちくださいませ。

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2018年2月 6日 (火)

西川宏:作 特注 手縫い「ショルダーバッグ」




西川宏先生の特注
手縫いの「ショルダーバッグ」






西川先生の作品が大好きな
お客様よりご注文を受け
元々、ご愛用されていらした
ショルダーバッグのサイズ感をもとに作って頂き
ちょうどA4サイズが入るぐらいの大きさで
使いやすく、お洒落なバッグが
出来上がって参りました。




西川先生のバッグは、丈夫で
ベルト部分には、特別な一枚革を使用し
バッグも使い込むほどに柔らかくなり、馴染みます。


上方銀花のお客様方も
毎日使い込むほどに愛用してくださっているので、レザーの表情が味わい深いものになっておられる方ばかり。
そんな表情にも愛着が沸き、西川先生のバッグは皆様の相棒となっております。







1号店では、西川宏先生のバッグを展示しておりますが、オーダーも承っておりますので、お気兼ねなくご相談くださいませ。

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2017年12月22日 (金)

矢澤金太郎 別注*小箪笥




矢澤金太郎先生の「別注・小箪笥」を
先日、納品しました。




お着物も収納出来るようにと
奥行きも広めにして頂き
引き出しを3段にする事で
ちょっとした飾り台にもなります。



引き出しの中は桐を使われておりますので
中のお着物や衣類が傷まないという所も
嬉しいポイントですね。

お客様は、組手の美しさから魅了され
長年、矢澤先生の指物家具を
いつか置きたいと夢見ておられたんだとか。
お部屋がいっぺんに魅力的な空間になり
とてもお喜びくださいました。

箪笥としては、コンパクトでありながら、
存在感のある小箪笥は、
和室には勿論のこと洋室にでも合います。



家具で印象がガラリと変わる
楽しいお部屋作りに如何でしょうか。
上方銀花では、常設で矢澤先生の家具を
展示しておりますので、ぜひ実際に
ご高覧くださいませ。

他にも、ご相談など
お気軽にお問い合わせください。

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2017年12月17日 (日)

杉本貞光:作 「干支茶盌*戌」

杉本貞光先生より
来年2018年の為に作られた
干支茶盌が届きました。






干支・戌をモチーフに作られた
朝鮮唐津茶盌「阿吽」です。



「阿吽」は、インドより
仏教とともに中国・日本へ
伝えられたとされる
悉曇の字母の初めと終わりで、
阿は口を開いて出す音声
吽は口を閉じて発する音声

仁王や狛犬等は、一方は口を開き
一方は閉じた姿で表されており
阿吽の呼吸という言葉も
ここからきております。


その「阿吽」を表現された
杉本先生の干支茶盌は



「阿」
口が開いているところを
高台の丸で表され

「吽」
口を閉じたところを
一文字に書いた線で表されております。




黒い鉄釉に白い藁灰釉をかけて焼く
朝鮮唐津の風合いが風格がありながらも、
杉本先生だからこそ出来る
少し遊び心も取り入れた
素敵なお茶盌だと感じました。


来年の秋には個展も決まり
今から、どの様な展覧会になりますのか
楽しみでございます。
こちらの干支茶盌は、上方銀花で
ご高覧頂けますので
是非、おいでくださいませ。

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2017年12月 7日 (木)

松﨑融:作 「朱漆内銀楕円重箱」

早いもので、いつの間にか師走の季節になり
美味しい料亭などのおせち料理の予約は
すでに一杯になっているんだとか。


また、ご家庭でお作りになられていらっしゃる方も
そろそろ年賀状と一緒に、おせち料理の食材を
集め始める頃ではないでしょうか。





こちらの作品は、
そんなお料理好きなお客様より
お正月に向けてご注文頂きました
松﨑融先生のお重箱です。




お正月らしいお目出たい朱漆に、
中を開けるとハッとするような
お洒落な銀になっております。




木のかたまりから、のみで刳り出して
生み出される松﨑先生の作品には、
李朝の優れた作品から学ばれた
おおらかさがあります。
過剰な装飾のないシンプルさの中から、
先生の息づかいが伝わってくるようです。
強くて温かく、優しく美しい。
高い精神から生み出される、
松﨑先生の魂の形です。


今回のご注文作品以外にも
お正月にむけてお薦めしたい、
重箱が沢山届いております。










深めのものから浅めのもの、
形も四角かったりコロンと
丸かったり、お花の形をしていたり…。
さまざまなお重の中から、
お好みに合わせてお選び頂ける
贅沢な空間になっています。




お正月のおせち料理だけでなく、
お弁当を詰めてお花見や
行楽を楽しんで頂いたり、
折敷のように1段ずつばらばらに
お使い頂くことでも、世界が広がりますので
ぜひ、ご高覧くださいませ。

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2017年10月23日 (月)

Belpasso 捧恭子 :作「オーダー靴 AlberoⅢ」

昨年の9月に開催致しました
「Belpasso 捧恭子 ~秋・冬 Collection~」
多くのお客様方に大変喜んで頂けたのが
つい最近のことのような感覚です。
秋のお出かけにピッタリでお洒落な捧先生の靴は
お足元を美しく、また歩きやすいように計算されており
どんなに長時間歩いても疲れないのが嬉しいです。






今回は、その時にお求めくださいましたお客様が
捧先生の靴を大変お気に召してくださり
同じデザインで、革・色違いのAlberoⅢを
ご注文くださいました。



色違いのお靴のオーダーで
お客様のご希望がベージュと黒エナメル。

ご要望にお応えして先生が革をお探しして
お選び頂きましたベージュカーフと
黒エナメルの素材の組み合わせのバランスを見ながら
丁寧に作ってくださいました。
捧先生にとっても、この組み合わせは
新鮮で素敵な靴を作る発見になったそうです。


お客様のイメージ通りのものが出来上がり
大変喜んで頂けました。
早速、ご旅行に履いてくださるそうです。

「美しい靴を履けば、
素敵な場所へ連れて行ってくれる」
捧先生の靴は、お出かけの思い出と共に
どこまでも素敵な場所へ運んでくれそうですね。

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2017年10月21日 (土)

柳崇:作 「渋木地吉野間道・九寸帯」







先日お納めさせて頂きました
柳崇先生:作
「渋木地吉野間道・九寸帯」




こちらの帯は、お着物好きなお客様が
「大人の着物 コーディネートブック」にて
柳崇先生の奥様が締めておられた帯をご覧になられ
ご注文くださいました。

その時は、鮮やかなブルーの無地に
こちらの帯を締めて
とてもスッキリとした着こなしをされておられました。





今回の「渋木地𠮷野間道」は柳先生の中でも
最高の出来だそうで、品のある光沢が美しい
本当に素晴らしい帯が完成致しました。
吉野間道は、白地に織り上げられた浮き縞が美しく
締めたときの織と絹糸の艶やかな光沢の絶妙なバランスが
柳先生にしか出せない風合いです。

やまももの皮の渋木を使い染めておられるので
時間と共に、お色が濃くなり風合いが増してゆき
時の流れを感じながら、変化を楽んで頂けるのも魅力的です。



先生曰く、玄人の方が選ばれる通の帯なんだとか。
いつもお着物を素敵に着こなしてくださるお客様ですので
私共も、どのようなお姿を拝見できますのか
今から楽しみです。



柳崇先生のご注文は、いつでも承っておりますので
お気兼ねなく、ご相談くださいませ。

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2017年8月29日 (火)

森暁雄 「ルビーブローチ」




先日、森暁雄先生が大好きなお客様が
オーダーしてくださったブローチを
お納めしました。




こちらは、森先生の創作活動50周年を記念して
新しく作られた作品集の表紙にもなった作品です。
あまりにも表紙のブローチが
素晴らしいものだったので
先生に作って頂きました。







48キャラの大きなルビーは、優しい色合い。
透かしのようなフレームは、
象牙に総金蒔絵で施されております。
他にも、小さなルビーや、
ダイヤモンドをアクセントに
エレガントな存在感ある素敵なブローチが
出来上がりました。

さすが作品集の表紙という事もあり
森暁雄先生ならではの品のある華やかさ。
大好きなお客様にも大変喜んで頂けました。

このブローチを身に着けるだけで
気持ちもウキウキに、
その日が特別な日になりそうです。

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2015年7月 4日 (土)

小倉裕史「楽琵琶」

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こちらは、以前、2013年の3月21日(木)のブログにて
ご紹介しております小倉裕史先生が作られた
「楽琵琶」をご覧くださったお客様より、
昨年ご注文頂きまして、
半年程かけて作られた「楽琵琶」です。
先月お納めさせて頂きました。

実際に演奏されていらっしゃるお客様。
その方は、なるべく昔ながらの作り方で
作って欲しいとのご希望で
材料もまた、昔の記録にあるような名器の材料を
先生には、選んで頂きました。

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制作中には、お客様ご自身が
木材や象牙といったこだわりの材料を集められたり
様々な「楽琵琶」の資料などお持ちくださったりと
お客様の「楽琵琶」に対するお気持ちが
私共にまで感じるほど。

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小倉裕史先生もその思いにお答えしようと
ツゲや、タガヤサン、象牙など現代では
なかなかに手に入りにくい木材材料探しから、
制作するにあたり試行錯誤の繰り返し・・・
結果、お二人の熱意が込められた
上質で素晴らしい「楽琵琶」が完成致しました。

「楽琵琶」は、クラシックギターのように
余韻がありすぎては駄目で
音が大きく、締まりがあり、
遠音がさすものののような長い残響がないものが
「楽琵琶」としては最高の楽器なんだとか。

後日、お客様が伊勢神宮元楽長の先生に
小倉先生作の琵琶をご覧頂いたそうで
嬉しいことに、沢山お褒めのお言葉も頂戴致しました。

先生曰く、音量、音勢がある、非常に良くできた琵琶。
一番細い絃も楽器が共鳴して良くなっている。
各絃のバランスがとれており、楽器として完成されている。
残響も響きすぎず、短すぎず、良い調子。
転手反手の細工が精密で、調絃がしやすく戻ら
ないため調律が狂いにくい。
外見も優美で洗練されていると太鼓判を押して頂きました。

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普段の小倉裕史先生は家具を専門に
制作されておられる木工作家です。
小倉先生にとって楽器の製作は、
本当に初めてのことでしたが先生は作るものに対して、
いつも真摯に向き合いながら丁寧なお仕事をされ、
常にお使い下さる方の事をとても考えて作ってくださいます。
その為、いつもご注文を受けました場合、
同時進行で作品をもう一点全く同じものを作られるのです。
今回の「楽琵琶」も同じで、
お客様がどのような事を求めておられるのか
琵琶にとっても一番良いものとは何か・・・を
考えに考えて精根込めて作られた「楽琵琶」には
先生の情熱を感じました。

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