作家の『手』

2019年7月15日 (月)

角居康宏の『手』

 

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↑学生時代はラガーマンだった角居康宏先生の『手』
とても厚いです。

 

2年前の金沢にて開催された
「KOGEI アートフェアKanazawa 2017」が
角居康宏先生との出会いでした。

 

先生が作られた錫のお重箱の作品がとても美しく
目を離せなかったことを思い出します。
そこから、念願であった個展を
開催して頂けるまでになりました。

 

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角居先生が創り上げる錫器は
直線的な金属の硬さだけでなく
曲線を意識された柔らかさも感じ
今までにない造形作品も手掛ける
角居先生ならではの
美しいフォルムが魅力的です。

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2日間御在廊くださり、作品について
お客様のアイデアを聞き、
そこから発展した閃きのお話をされ
また、どんどん違う引出しを開けてくださるので
話の花が咲き続けておりました。

作品に対して、錫と向き合いあれこれと考えながら
色んな事を試し、発見を繰り返し
誠実に制作を続けておられるからこそ
どんな時でも、作品の構想を
考えておられるのだと思います。
丁寧に誠実に作られていることが
作品から伝わってくるようです。

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先生ご自身も、あったかいお人柄で
上方銀花のお客様方も
とても楽しまれていらっしゃいました。

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2019年6月 3日 (月)

戸津正勝の『手』

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戸津正勝先生は、1942年京都西陣の京染職人の家に生まれました。
そして、早稲田大学大学院にて政治学研究科を修了し
1970年以降、地域研究のため、
インドネシア・タイ・中国等の民族世界を毎年調査で訪問。
50年に渡って、王宮ファミリー宅へ自ら足を運び
「王宮バティック」を求めて民族資料を収集されてきました。


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そのなかでもインドネシアのバティック(ロウケツ染)
イカット(絣織)を中心とした服飾コレクションは
5000点にも及び、その量、質とも日本最大であります。

 

またインドネシアのバティックが世界の民族服飾として
最初にユネスコの世界無形文化遺産に認定されたのも
この分野における戸津先生の
活躍による貢献が大きく影響されたそうです。

 

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戸津先生のお話は、大変興味深いものばかりで
私たちが知らないインドネシアの文化を
知ることが出来たように思います。
その中でもバティックには、
日本でいう吉祥文様が使われていたり
模様によって、様々な意味が込められていることに
とても日本と近い文化を感じる事が出来ました。

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2019年1月29日 (火)

赤地径の『手』




人間国宝・赤地友哉をもつ
漆芸一家で育ってこられた赤地健先生は、
あえて作陶の道を選び79歳となられた今でも
現役で、前へと進み続けられ
その力強さと、独特の「朱」の色・使い方に
海外でも人気があります。




そして健先生の御子息が、
今展にご出品くださった赤地径先生です。



九谷焼の中でも、伝統も残しつつ
モダンなデザインを卓越されてこられた健先生の
エッセンスが受け継がれました。





普段の器は、暮らしにとって空気のようなもの。
そして、楽しむことは心にとって栄養だという考えから
産まれた時から父の器で食卓を囲んで
育ってこられた径先生の作品は
温もりのある彩り鮮やかで、
どれも、使う際に愉しませてくれる器ばかりです。




径先生ならではのモダンな絵付けは
可愛らしく、沢山のファンの方を魅了しております。

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2019年1月25日 (金)

辻村塊の『手』




自然の恵みに囲まれた奈良で生まれ育った
辻村塊先生。
陶芸家である父・辻村 史朗先生のもとで修行し
2000年には、築窯し独立されました。






日本のみならず、ニューヨークにも
多くのファンを持つ辻村先生の
魅力あふれる作品たちは、
上方銀花でもご来店くださった
お客様方や、お店の前を
通られる方々の目を惹き付けています。





史朗先生を思わせる作品の力強さ
そして塊先生らしい独創的な
カタチを感じる感性は、繊細なところもあり
フレッシュさと、勢いを感じます。





今展では、大壺を初め、
粉引や伊賀、信楽の花器や
汲出・向付・皿などの器の作品を
展示しておりますので
ぜひ、ご高覧くださいませ。

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2019年1月22日 (火)

河井一喜の『手』






河井一喜先生の父であり、
師でもある河井久先生は、
寛次郎先生、次いで河井武一先生より受け継がれた
伝統を大切にされて来られました。

次世代へ繋ぐために
御子息の一喜先生にも確実に
河井家伝統の精神がこの『手』に流れています。





呉須や辰砂、灰釉、鉄釉などの釉薬を用いた
いつもみずみずしく楽しくなるような色付けと
モダンな形が持つ安定感が、私たちの暮らしに
溶け込んでくれるかの様な温かみがあり




器はお料理が映え、コップや酒器は口当たりが良く
そして、一喜先生らしい繊細でありながら
大胆な大作も見応え十分です。

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2018年7月21日 (土)

森岡希世子の『手』




先日、森岡希世子先生が
初めて、上方銀花へいらしてくださいました。





小さく華奢な『手』は
とても繊細で透明感のある作品を生み出す
森岡希世子先生の『手』です。



金沢にて作陶されていらっしゃり
おおらかなとっても素敵なお人柄でございました。




器や花器…すべての作品が
光を通してしまうのではないかと
思わせるほどの薄さ。



フォルムの美しさだけでなく
普段使いを考えられた器やカップは
茶渋が付かないように丹念に磨き上げられ
使いやすさも追及されており
使うたびに手に馴染んでいく手触りの心地よさは
森岡先生だからこそのなせる技が作品に詰まっています。
器は、ぜひ手に取り
吸いつく手触りを実感していただきたいです。







また、花器も空間を
演出する美しさに見とれてしまいそう…

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2018年5月24日 (木)

小谷栄次の『手』







倉敷ガラス創設者の小谷眞三先生の
ご子息であり
弟子である小谷栄次先生。




倉敷ガラスとは、複数の職人が息を合わせ行う
一般的なガラス作りの作業工程とは違い
1人で全ての作業工程を行います。

これは、小谷眞三先生が独自に
作業工程を考え
作業道具を開発し作り上げたもの。
そして、生みの苦しみの末に
作り出された倉敷ガラスは
丈夫で割れにくく、余計なものがない、
使えば使うほど愛着のわくガラスの仕事であり
使うことを一番に考えた素朴で誠実なものとして、
今日までに多くの方に愛されてきました。




その倉敷ガラスを継ぐ事は、
苦労の連続だったんだそうです。
初めに「見て覚え、感じなさい」という教えから
眞三先生の作業をジッと
何十時間も見つめては覚えての繰り返し。
ガラスを吹かせてもらえたと思えば、深夜遅くまで
“小鉢のみ”を10年間吹き続ける毎日が続きました。
眞三先生の教えとして
「1つの作品が、きちんと吹けないのに
他の作品が出来るわけない」
と言われたそうです。



それを忠実に守り続け、眞三先生の薫陶と
修行の賜物が、制作に対する姿勢が誠実で
倉敷ガラスに対して熱くゆるぎない思いを持った
栄次先生をつくり上げました。

そして、この『手』から生まれたガラス作品は
眞三先生の愛されてきた部分として
ガラスなのに温かく柔らかい印象を
感じさせる美しさが
栄次先生の作品にも存在しております。

眞三先生の「志」が大切に紡がれていることに
栄次先生とお会いして更に感じました。

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2018年4月24日 (火)

菱田賢治の『手』






菱田賢治先生は、
1964年 神奈川県横須賀生まれ。

東京藝術大学美術学部デザイン学科を卒業後は
(株)電通のアート・ディレクターとして
次には、尾道大学の准教授として
働いておられました。

それを経て、工房「陶と漆」を
静岡県伊豆熱川に築窯され、
陶漆作品を作り続けておられます。






日本では、陶と漆を扱い
作品を制作されていらっしゃるのは
菱田先生が唯一の作家と言われる程に
珍しい「陶胎漆器」であります。
陶磁器に漆を施し、釉薬と漆の融合の美しさ
伝統工芸の素晴らしさを守りつつ、
「陶と漆」それぞれの良さを
引き出す為の高度な技術と
「美」の世界を作り上げた作品は
様々な方面での経験値を積まれた
菱田先生の「美」に対する真摯な仕事だから
生まれ出るのではないでしょうか。



陶器を焼いてから、漆を塗る面白さは
今回、私共も初めて拝見致しましたが、
とても奥深く美しい蒔絵が融合された
お抹茶碗も菱田先生ならではございます。


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2017年10月15日 (日)

松形恭知の『手』






高校時代に陶芸に興味を持ち
大学では、美術研究会に入り
絵や陶芸を楽しんでおられた松形恭知先生。

そして、大学卒業後
現在に至るまでの時間は
埼玉県にて中学教師をしておられました。

初めは時間の余裕がなく
教師をしながら、陶芸との両立は
難しいものだったそうです。
それでも、心のゆとりをと
少しづつ陶芸を再開されてゆきました。



1997年に国展初入選の後
1998年には、
益子陶芸展審査員特別賞を受賞されたりと
様々な公募展にて入選・入賞を重ねてこられました。
そして50代半ばの時、ゆかりのある
宮崎県へ戻り築窯し陶芸一本の道へ。





近年では、2016年に
国画会工芸部の会員へとなられ
松形先生の「陶芸の道」は着実に
前へ進んでおられ、実際の始まりは
他の先生方と比べると遅いですが
とてもエネルギッシュで
大作では、力強さと勢いを感じます。

そして、このスラッとした『手』で
丁寧に真摯に作品と向き合いながら、
ツヤのある飴釉の作品を中心に作陶されております。






そんな松形先生の器は、
使う用途を考えながら
毎日のように使って頂けるような器として
暮らしの中で寄り添う温かみを
感じさせてくれる様です。



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2017年9月 2日 (土)

田中茂雄の『手』







田中茂雄先生は、京都生まれ。

奈良県明日香村にある
奥明日香の栢森という集落の中に
築約280年の古民家にて暮らしておられます。

その庭の中にある工房で、
穴窯と倒炎式薪窯にて極力天然の材料で
昔ながらの手法を使い作陶されます。

自然の中で生まれた出た作品は、
素朴さもありながら力強い器であり
使えば使う程に、景色が移ろい
その変化の美しさに魅せられます。





田中先生の作品に対する思いについて
古陶磁の力強さは、その時代の暮らしの中から
生まれ出たものだと思っておられるそうで
その暮らしに近付く様にと
現在の明日香村での生活をされております。
そして、その中で生まれた作品を
手に取られた皆様に、感動を与えられる様な
作品作りをしてゆきたいと…
陶芸家らしい『手』は
暮らしを通じて作品の力強さを生み出します。








上方銀花での個展は初めてですが
長年、1号店にて
作品を展示させて頂いておりました。
その為、お料理好きな方から、
茶道をされていらっしゃる方、
お酒が好きな方など…
皆様、田中茂雄先生の作品に
長年にわたり魅了された方々ばかりです。




暮らしの中で生まれ出る
田中茂雄先生の作品は
人々の暮らしの中でまた、
共に息づくように色んな形で
暮らしの感動を与えてくれます。

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