次世代が繋ぐかたち〜森岡宗彦〜
森岡宗彦先生の父であり
師である森岡光男先生は、
鎌倉明月窯にて陶芸の道へ進み
1972年には、弟である森岡宏先生と共に
備前市久々井で登り窯を築き独立されました。
その後、1999年に長野県安曇野にて
現在の形である「アツムイ窯」として
穴窯を築かれました。
アツは「海」又は「湖」の事で、
ムイは「静かな」と言うアイヌ語だそうです。
古代安曇は広く関東から碓氷峠までを指した総称でした。
現在、安曇野と呼ばれるこの地には、
優れた土器が数多く出土しており、
縄文の昔より人々が暮らしていました。
作品は、釉薬をかけずに一週間ほど
松割木を炊き続け、焼き締めたもの。
使い込む毎に味わい深い表情を生み出してくれる焼物。
焼き締められた陶器の色の変化からは
炎と煙の残像が感じられ、一つとして同じものは出ない
表情豊かなものになります。
光男先生は、「文化としての陶芸」は何かと
自己の中に築き上げながら
現在もなお、陶器の普遍的な美しさを求めて
作陶されていらっしゃいます。
そんな自然に恵まれ、光男先生の仕事を見ていた
森岡宗彦先生は、その精神を受け継ぎ
光男先生の背中を追いながら、
ゆったりとした優しい作風が魅力的です。
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