稲葉賀恵さん マイ・フェイヴァリット~きものに託して~
昨日9/27に発売致しました、
稲葉賀恵さん:著
「マイ・フェイヴァリット~きものに託して~」という書籍。
稲葉賀恵さんの初めての語りおろしです。
稲葉賀恵さんと言えば、ミセスなど
数々のファッションデザインで第一線を駆け抜け
世の女性達を虜にさせて来られました。
その稲葉さんが、着物に託して遺したい
良き文化についてを語っておられます。
その本には、柳崇先生、品川恭子先生や
浦野理一先生・伊兵衛織など…
稲葉賀恵さん好みの素晴らしいお着物・帯を着ておられ
どれもうっとりと見とれてしまう様な、
素敵で品格ある美しいものばかり。
そして、第5章の「お茶ときもの」の中に
稲葉賀恵さんが着ておられた
柳崇先生の訪問着「矢車地遠山」は
実は、稲葉賀恵さんよりご注文を承り
上方銀花が、お納めさせて頂きました作品なんです。
若い頃から、柳崇先生の父・柳悦博先生の作品を
拝見されており、とてもなじみ深いものだったそう。
そして、その中でも父・柳悦博先生の作品で
訪問着「矢車地遠山」にとても憧れを抱いておられたそうです。
今回は、その稲葉さんのご希望もあり、
特別に柳崇先生に作品を作って頂ける事となりました。
柳崇先生が、稲葉賀恵さんを想ってつくられた
今回の「矢車地遠山」は
控えめなグレーの中に、遠山が浮かび
何種類もの糸を使い、綴れで表現されております。
糸のお色・つややかな光沢はもちろん
その遠山は、小さい中に一つ一つの色をこだわり、
見とれる程繊細な仕事が凝縮されています。
父・柳悦博先生から受け継ぎ
糸選び、撚糸、精練、糸染め、織り全ての理念のもと
作られた「矢車地遠山」は柳崇先生にとっても
初めて制作した特別な作品。
稲葉賀恵さんが、締めております
初代・龍村平蔵「名物いちご裂」帯と良く合います。
稲葉賀恵さんのお着物や様々な事に対する考え方が
どれも心があり、温かみがあり、
何よりも純粋な「好き」って気持ちを再認識させてくれる
素敵な本でございました。
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