藤平寧の『手』
父は「陶の詩人」とも呼ばれ独特な世界を確立した、藤平伸先生。
寧先生ははじめから作陶の道に進んだわけではなく、大学では
考古学を学ばれました。
卒業後に、京都の陶工職業訓練校に進まれますが、父の背中を
見てきた寧先生にとって、土と向き合うことは自然なことだったの
かもしれません。
そんなご子息のご様子にも、父・伸先生は何も仰らなかった
そうです。
作品と同じく、和やかな藤平寧先生の『手』。
轆轤を使わずに、伸先生と同じく型や手捻りによって作品は
生み出されます。
柔らかで詩情にあふれた作品は、気負いがなく、見る側の心にも
すっと馴染んでくるかのような心地よさがあります。
使う楽しみ、見る楽しみのある作品には、愛おしさを感じるほどです。
明日9日(金)と10日(土)は、藤平先生が再び在廊くださいます。
ぜひお出かけくださいませ。
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