吉岡幸雄先生の「紅」
2号店ギャラリーでは、涼やかなきものを集めた感謝セールを
開催しております。
京都の染色研究家・吉岡幸雄先生に頂戴した、紅花の京菓子
「紅」。
吉岡先生の工房で造られた本紅を、京菓子の彩りに生かしたい
とのアイデアから、菓子舗に特別にご依頼なさったものだそう
です。
漢方薬としても知られる紅花は、高血圧などに効果があるそう
です。
錫の豆皿は、今井章仁先生作です。
しおりに添えられていた一文をご紹介。
「輝くような鮮麗な赤―紅花がかもし出す色にはこうした表現が
ふさわしいようです。
紅花は遠く西方より、シルクロードを東へと運ばれ、中国、日本
でもその美しい色彩が尊ばれて、王朝の華やかな女人たちを
はじめ高貴な人々の衣裳を飾りました。
紅花はまた、和紙の染めにも用いられますが、私は奈良東大寺
で毎年行われる修二会(お水取り)の祭壇を飾る椿の造花の
和紙を奉納する際、その真紅の花弁の染色をこの紅花で染めて
おります。」
お水取りで二月堂ご本尊の十一面観音に供えられる、椿の花が
印象的ですが、吉岡先生によって染められた和紙が、「花拵」
(はなこしらえ)までに納められ、練行衆と呼ばれる選ばれた
11人の僧によって、ひとつずつ作らます。
太陽や血、火など、生命の色ともいえる赤を染め上げる紅花。
大切に味わいたいようなお菓子でした。
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