2012年7月
2012年7月31日 (火)
2012年7月30日 (月)
富良野のスイカ『マドンナ』
夏本番の到来、暑い日が続いています。
北海道がお里のお得意様がお送りくださった、富良野の新種の
スイカ。
その名も『マドンナ』。
赤ちゃんを抱っこするよりずっしりとするぐらい立派なスイカは、
これまで見たことがないほどのビッグサイズ!
つやつやして、切ってっしまうのが勿体ないぐらい大きなスイカ
でしたが、何といってもこの季節には一番のご馳走です。
実は、とってもとっても甘くて瑞々しく、色鮮やか。
きゅっと詰まっていて、シャリシャリとした歯応えがたまりません。
マドンナの名の通りの美味しさです。
ガラスのお皿は、「涼を呼ぶ器」展にご出品の荒川尚也先生の
作品です。
通常はひとつのツルからいくつも収穫されるスイカですが、
『マドンナ』は1玉だけを残し、ひとつのツルから1玉のみ最高の
スイカを収穫されているのだそうです。
手間をかけ丁寧に育てられた真心を感じる、最高のお味でした。
2012年7月28日 (土)
2012年7月27日 (金)
2012年7月26日 (木)
柳崇 賤機織りの段熨斗目訪問着
ブログにてご紹介させて頂くのが遅くなりましたが、以前にお得意様に
ご注文いただきました柳崇先生の訪問着です。
オーダー下さいましたお客様はお若い頃からお着物がお好きで、
今もお着物に携わるお仕事をなさっておいでの目利きの方です。
2010年の10月に開催しました柳崇先生の作品展の際に、ご注文を
承りました。
柳先生の段熨斗目(上下熨斗目)の訪問着といえば、国産の絹糸の
持ち味を最大限に生かした上品な光沢が特徴です。
身に纏うと神々しいほどの美しさです。
高度な技術を要する賤機織りの訪問着では、そのこだわりの
光沢感をあえて抑えた素朴な質感をお愉しみ頂くことが出来ます。
天然の染料で染め分けられ、絣によって織り上げられた横段が
素晴らしい、格のあるお着物です。
実は数十年前に当方のオーナーが、先代の悦博先生の手による
賤機織りの段熨斗目を頂戴しました。
今回はそのお着物をもとに、崇先生にご注文させて頂きました。
女子美術大学などで多くの方をご指導なさった織りの名手である
悦博先生のお作と同じく、崇先生のお仕事も妙境に入られました。
2012年7月24日 (火)
有難うございます
神立屋社長・神立悦二は、今年の1月1日に88歳を迎えました
が、今年はまた特別な誕生日になりました。
天皇陛下より、図らずも「旭日単光章」の栄を浴しました。
これもひとえに、これまで支えて頂きましたお客様方、素晴らしい
作品をご提供くださった作家さん方のお陰と、心より御礼申し
上げます。
温かいお心遣いのお花が、お店を美しく彩ってくれています。
抱えきれないほど立派な花束は、森岡由利子先生の白磁の
壷に活けさせて頂きました。
この秋には27周年を迎えます上方銀花ですが、皆様に末永く
愛して頂ける場として、これからも人の手を重ねた美しい
ホンモノの作品をご紹介して参りたく存じます。
どうぞ今後ともお引き立ての程、宜しくお願い申し上げます。
2012年7月23日 (月)
2012年7月21日 (土)
日野亜土 アンティークビーズジュエリー展
日野亜土さんのポップで楽しい作品たち。
時を経た、貴重なパーツのひとつひとつが愛おしく感じます。
アドさんの感性によって組み合わされて、それぞれに共鳴し、
世界が広がっていくようです。
今回から、「KIFFA」のブランドの中に新たに赤いタグの「Filly」と
いうブランドも立ちあげられました。
民族的なシルバーのパーツなどを用いたものは「KIFFA」、
“じゃじゃ馬”という意味を持つ新ブランドは、かわいくて元気な
女性たちへの、アドさんからのメッセージが込められていそう
です。
将来的にはもう1ブランドを立ち上げる予定でおられるそうで、
これからもアドさんの作品の世界から目が離せません。
日野亜土アンティークビーズジュエリー展は、明日17時まで
3号店にて開催しております。
ぜひ御高覧くださいませ。
2012年7月20日 (金)
2012年7月19日 (木)
涼を呼ぶ器展
蝉の声が暑さを誘う今日この頃ですが、2号店ギャラリーでは
涼しげな器が並び、爽やかな空気が漂っているようです。
今井章仁先生の錫の茶托は、ガラスのグラスと合わせて
より涼しげに。
わらび餅やくず饅頭、お干菓子などの器としてもキレイです。
錫は熱の伝導に優れ、冷たい飲み物を注ぐと持つ手にも
冷たさを心地よく感じさせてくれます。
伊藤祐嗣先生は、上方銀花では銅のお鍋でお馴染。
今回ご出品くださったのは、黄銅(真鍮)の作品です。
お使い頂きながら、段々と色がこなれて表情豊かになる
のも楽しみです。
うずらのようなかわいい片口は、お酒がぎりぎり一合入る
そうです。
掛けるスペースを選ばない掛花は、オブジェのようにモダン
です。
2012年7月17日 (火)
涼を呼ぶ器展
2号店で開催中の「涼を呼ぶ器」展。
ガラスの器には特に、夏に相応しいイメージがあります。
陶器や漆器にはない透明感が、ガラスの何よりの魅力です。
光を浴びて輝くガラスは、中に注ぐものによっても印象が
変わります。
冷たいお酒やビールが恋しい季節です。
小谷眞三先生のぐいのみや徳利、ジョッキは、倉敷ガラス
特有のぽってりとした質感に和まされる面白い作品です。
舩木倭帆先生のガラスの鉢に、どのようなお料理を盛り
ましょうか。
普段の食卓にもお使い頂きやすい寸法です。
しなやかで凛として。
舩木先生のガラスはいつも美しいです。
舩木先生のもとでガラスを学ばれた、岡林タカオ先生。
でべそのような飾りが付いた蕎麦猪口は、定番で人気の
ある作品です。
今年の国展に出品されたワイングラスもお送りくださいました。
透明のガラスに入った気泡が涼しげな、荒川尚也先生の
ガラス。
まるで氷を作品にしたようです。
赤いバラを一輪お水に浮かべました。
2012年7月16日 (月)
2012年7月14日 (土)
2012年7月10日 (火)
2012年7月 9日 (月)
今井章仁 錫乃皿
上方銀花スタッフの注文により、制作頂いた今井章仁先生の
錫乃皿。
錫の製品は鋳造によって作られるものが一般的ですが、
今井先生は槌で錫の地金を打ち、鍛金の手法で制作なさいます。
鉄と同じく、錫も叩かれることで密度が高くなり、しっかりと頑丈で
ありながら軽やかな作品へと作られていきます。
槌目もシンプルなもので、すっきりと仕上げて頂きました。
お菓子やお料理を盛ったり、ペン皿やトレイ、切手盆として
幅広くお使い頂けるような作品になりました。
錫はもともと大阪で古くから作られてきた、伝統ある工芸品。
永くお使い頂いても変色せずに渋みのある光沢になり、金属で
ありながら柔らかな質感が魅力的です。
冷蔵庫で冷やして、冷たさを愉しめるのも今の季節にぴったり
です。
(冷凍庫では、ご使用になれません。)
今井先生には、「涼やかな器展」にもご出品頂きますので
お楽しみに!
2012年7月 7日 (土)
2012年7月 6日 (金)
柳崇 段熨斗目の訪問着
お客様にご注文頂いておりました、柳崇先生の上下熨斗目の
訪問着。
段熨斗目とも呼ばれます。
お客様のお好みに合わせて、お茶席にもよく馴染む、グリーン
がかった茶とグレーを用いて、縦長の市松文様の地紋に
織り上げて頂きました。
これから紋をおひとつお入れして、お仕立てさせて頂くところです。
織り上がりまで、永らくお楽しみにお待ち頂きました。
艶やかな光沢感を大切になさって、国産の糸にこだわり、全ての
工程をおひとりでなさる柳崇先生。
天然染料で染められた糸の光沢の美しさに、柳先生が織物に
注がれる情熱を感じます。
上下熨斗目は、一見大胆で個性的に感じられるかもしれませんが、
武家の礼装の小袖や、能・狂言の衣裳にも見られる伝統的な
柄付けです。
今の時代には、かえってモダンにうつるかもしれません。
正倉院文様などの、格式ある帯を締めて頂きたいきものです。
2012年7月 5日 (木)
林美木子 五節句板絵「七夕」
七夕に飾りたいと、ご注文を頂いていた彩色絵師・林美木子先生の
板絵「七夕」(しちせき)。
白木の柾目に丁寧に描かれた板絵は、蒸し暑い梅雨の時期に
涼やかさ、雅やかさを感じさせてくれます。
元来、中国の節句のひとつである七夕は、七が重なることから
「双七」とも呼ばれます。
中国の牽牛・織女星の伝説から発した乞巧奠(きこうでん)に、
日本古来の棚機津女(たなばたなつめ)の信仰が混ざり合って、
七夕の行事が形成されました。
そもそも日本ではお盆の行事の一環であり、「棚機」や「棚幡」と
表していましたが、病気や災厄が起こらないよう願いを込めて
精霊棚と幡を安置するのが7日の夕方であることから、「七夕」と
書いて「たなばた」と読むようになりました。
七夕に飾る笹は、霊が宿る依代といわれます。
竹竿に五行説に当てはめた五色の糸をかけて願いを祈るという
乞巧奠の風習に習い、中国文化に影響を受けた貴族たちが
梶の葉に歌を書き付けて手向ける「星祭り」を行うようになりました。
この日にイモの葉の露で墨を磨ると習字が上達する、また織姫の
ように織物、裁縫が上手くなるなど、芸妓の上達を祈る日でも
あります。
今年の七夕の日は、織り姫と彦星が会えるでしょうか。
梅雨の蒸し暑さが続いておりますが、皆様くれぐれもお身体ご自愛
くださいませ。
2012年7月 3日 (火)
小谷眞三先生「壇れい 名匠の里紀行」出演
昨日、BS日テレで放映された「壇れい 名匠の里紀行」は
ご覧になられましたか?
小谷眞三先生の工房を壇れいさんが訪ね、倉敷ガラスの
手業の美しさに迫る番組でした。
コップに始まりコップに終わる、小谷先生の吹きガラス。
数人で組んで仕事をすることが当たり前だった吹きガラスの
工程を、全ておひとりでこなされる姿勢は、81歳になられた
現在もかわりません。
1300度もの高温になるガラスの坩堝、特にこれからの
季節は吹きガラス工芸にとって、大変過酷な暑さとの戦い
となります。
小谷先生によって生を受けたガラスは、とろりとして安心感の
ある質感と、太陽の光を浴びて美しく透き通った色彩、
そして手作りならではのちょっっぴりいびつな味のあるかたち。
全てに小谷先生の温かく健康的で、飾らないお人柄が表れて
いるようです。
番組で、壇れいさんに語られるお元気なお姿や、制作の
ご様子、ガラスにかける思いなどを拝見して、ますます倉敷
ガラスが愛おしく、大切に使いたいと感じました。
上方銀花では、倉敷でも数が少なく貴重になっていると言われる
小谷眞三先生の作品を常設展示しております。
BS日テレ「壇れい 名匠の里紀行」
2012年7月 2日 (月)
吉岡幸雄先生の「紅」
2号店ギャラリーでは、涼やかなきものを集めた感謝セールを
開催しております。
京都の染色研究家・吉岡幸雄先生に頂戴した、紅花の京菓子
「紅」。
吉岡先生の工房で造られた本紅を、京菓子の彩りに生かしたい
とのアイデアから、菓子舗に特別にご依頼なさったものだそう
です。
漢方薬としても知られる紅花は、高血圧などに効果があるそう
です。
錫の豆皿は、今井章仁先生作です。
しおりに添えられていた一文をご紹介。
「輝くような鮮麗な赤―紅花がかもし出す色にはこうした表現が
ふさわしいようです。
紅花は遠く西方より、シルクロードを東へと運ばれ、中国、日本
でもその美しい色彩が尊ばれて、王朝の華やかな女人たちを
はじめ高貴な人々の衣裳を飾りました。
紅花はまた、和紙の染めにも用いられますが、私は奈良東大寺
で毎年行われる修二会(お水取り)の祭壇を飾る椿の造花の
和紙を奉納する際、その真紅の花弁の染色をこの紅花で染めて
おります。」
お水取りで二月堂ご本尊の十一面観音に供えられる、椿の花が
印象的ですが、吉岡先生によって染められた和紙が、「花拵」
(はなこしらえ)までに納められ、練行衆と呼ばれる選ばれた
11人の僧によって、ひとつずつ作らます。
太陽や血、火など、生命の色ともいえる赤を染め上げる紅花。
大切に味わいたいようなお菓子でした。
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