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2012年5月15日 (火)

工芸の七人

Snagae1

Snagae3

Snagae5

瀬戸で祖父の代より、型を使った鋳込みの器を家業としてこられた
長江重和先生。
石膏の型に液状の土を流し込んで成形する、鋳込みの技法の
中で自らの作風を探り、繊細でセンスを感じる表現が生み出され
ました。
手びねりやロクロとは異なった、モダンな魅力があります。

清々しい「そらあいの器」は、水面からぽっかり山が顔を出して
いるかのよう。
空の色のようで、水の色のような淡いブルーに、美しく澄み渡った
空気感を感じさせます。
「分割するかたち」シリーズのコーヒーカップは、白い艶のある
筒状のカップに、小石のような取っ手がつけられています。
金彩、銀彩を施したデコボコの面とのコントラストもモダンです。
テーブルに並べると、楽しい話題を集めそうな作品たち。
一見不安定に見えるようなカップでも、安定がよく、良く考え
られています。

また、独自の世界を探求しておられるオブジェの作品では、
国際的に高い評価を得ておられます。
心地よい緊張感を感じる、凛とした表情があります。

【長江重和】
1953 愛知県瀬戸市生まれ
1972 愛知県立瀬戸窯業高校窯業専攻科修了
1979 中日国際陶芸展大賞(同 ’86)
1992 朝日陶芸展グランプリ
1996 磁器の表現1990年代の展開(東京国立近代美術館工芸館)
1997 日本陶芸展大賞・桂宮賜杯
1998 スイス・ニヨン国際陶器展大賞
2001 現代陶芸の諸相-やきものの手法とかたち-(茨城県立美術館)
2002~国際陶芸アカデミー会員
2004 愛知県芸術文化選奨文化賞
2006 現代日本の陶芸(ニューヨーク)
    現代クレイワーク(パリ)
 
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