坂田ルツ子の『手』
雪の舞い散る寒い日となりました。
坂田ルツ子先生のフェルトワークの、手仕事の優しさが心地よい
日々です。
1年の半分以上を、フィンランドでの制作にあてられる坂田先生。
寒い時期にはマイナス30度にもなるという、雪深い地の樹氷の
神秘性や、雪のなかから春には芽吹く植物の生命力が、
坂田先生の制作における大きな糧となっています。
持ち前のセンスと、器用に動く両手から作りだされる作品は、
ダイナミックさの中に女性らしい繊細さもあり、フェルトという
イメージを覆してくれるような軽やかさがあります。
羊たちがもたらしてくれる良質の素材を大切に、長年の経験と
知恵から、どのような形を生み出したいかを考えながら、
原毛を縮めていきます。
縫い目のない帽子やジャケットなどは、まるでフェルトという
素材を用いた身に付けるための彫刻作品のようです。
世界中から、その作品と高い技術が評価されている坂田先生。
いつでもひっぱりだこで、今回の個展も実現までに時間を要し
ました。
この後は、アルゼンチンで講習のご予定もおありなのだそうです。
28日(土)には、また上方銀花にご在廊くださいます。
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