アジアの更紗帛展
希少なインドの野蚕種の中で、タサール蚕、ムガ蚕、
エリ蚕はインド三大野蚕とよばれます。
中でも、豊かな光沢と風合いにすぐれたタサール蚕の
貴重な繭を用いた着尺が届いています。
こちらは、インド細密画の名手、ジャイ・パラカシ氏による
細部まで緻密に描かれた、美しい更紗をのせた訪問着
です。
実際にご高覧頂きたい、見事な筆使いです。
非常に糸が細く、驚きを覚えるほどの軽さです。
インドを代表する野蚕であるタサール蚕からとられた
タッサーシルクは、聖なるものの象徴として巡礼の人々に、
また婚礼の衣装にと用いられました。
繭の採取から糸作り、織り上げるまで手仕事を重ね、
素晴らしい光沢の着物が生み出されています。
また、経糸に真綿糸、緯糸にタッサーシルクを用いた
ものや、黄金の繭ムガなど、野蚕ならではの素朴な
味わいの中にセンスの良さを感じさせる、無地の着尺も
ございます。
その野趣に富んだ風合いが、実に魅力的です。
アジアの更紗帛展は、17日(月)までの開催です。
ぜひお出かけくださいませ。
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