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2011年10月11日 (火)

アジアの更紗帛展

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インドには、美しい伝統の手技が沢山あります。
インドという国の、悠久の歴史と奥深い文化には心惹かれる
ものがあります。
世界の染織工芸の原点が全てあるといわれるだけあり、
インドの各地域には、大地に根付いた大らかな味わいと、
気が遠くなるほどの繊細な手技の両極をあわせもつ染織品を
みることが出来ます。

染めの手仕事である更紗とは、また違った美しさを感じさせる
刺繍の仕事。
糸の立体感からうまれる陰影が魅力です。
上方銀花では、プランツさんのストールでお馴染の、インド
北部ラクノウ地方の伝統的なチカン刺繍を始め、ベンガル地方
のカンタ刺繍、カシミール地方の細密刺繍などの技法の帯も
展示しています。
カシミールの刺繍は世界的に最高の評価を与えられるもので、
18世紀から19世紀にかけて、イギリス産業革命に大きな
刺激を与えたことで知られています。
インドの伝統刺繍の主なモチーフである勾玉のようなお花を
集めた形は、カルカやブータと呼ばれますが、イギリスの工業
都市ペイズリーにおいて大量に機械で模倣されたことから
ペイズリー文様として世界的に広まりました。
そのエキゾチックなモチーフは、現在でも世界中に愛される
永遠のデザインです。
ひと針ひと針、刺繍された繊細な手仕事からは、時間を
超越したゆるぎない愛情を感じるようです。

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