男の子の宮参り初着
先日ご紹介致しました女の子の宮参り初着と同じく、上方銀花
では初着の御誂えを承っております。
お宮参りは子供の無事の成長を祈るとともに、氏子として
社会の一員と認められるための大切な儀礼です。
こちらは濃い紺色に、ぼかしで霞を表現したお着物です。
紋が浮き立ち、格式のある初着となります。
生地は、紗綾形の地紋のある、しっかりとした厚手の綸子です。
一つ身にお仕立てしております。
こちらは色無地にお染めした四つ身の初着から、五歳の
お祝い着にお仕立て直しをしたものです。
濃淡のある2色の色無地を、お宮参りの際には2枚重ねで
掛け着にします。
五歳のお参りの際には、2枚あった上を羽織にお仕立てし、
下を着物にお仕立てしています。
お参りになる時に、「噺家さんみたいでかわいいね~」と
声を掛けられたのだとか!
袴を合わせて、粋でありながら、子供らしい上品さも兼ね
備えたお姿になります。
平安時代の女性が十二単で何枚もの衣裳を重ねたように、
四季折々の自然を色に映し、衣裳に映そうとしたことは
日本の美意識です。
吉岡幸雄先生が研究しておられる「襲の色目」のように
重ねる色の組み合わせによって花の名を表したり、豊かな
四季や雪月花の移り変わりの中で育まれた日本人の
感性が衣裳に映されてきたのです。
濃い色と淡い色の調和の美しさであったり、色の対比を
愉しんだり…
生まれてきたお子様の、健やかな成長を祈る衣裳にも
様々な思いや願いが込められています。
また、ぼかしや色無地はお色目によって、女の子の初着
にもかわいらしいものになります。
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