彼岸花
雨の心配な台風が過ぎ、穏やかな日となりました。
夏の気配が残りつつ、空の色や雲のカタチに秋の深まりを
感じます。
秋分の日の今日は、祖先を敬って故人を偲びながら、
秋の実りに感謝しておはぎを頂きました。
秋のお彼岸のころに、毎年忘れずに咲く彼岸花。
田んぼのあぜ道や土手に、放射状の花火のような真っ赤な
花が咲き、黄金色の稲穂や、草木の緑、秋の空の色と
相まって、実に印象的な景色になります。
日本では不吉な呼び名があったり、有毒であることへの
警戒からか、子供のころ、彼岸花を摘んで帰ると家が火事に
なるなどとよく言われたものです。
別名の「曼樹沙華」は「天上の花」を意味し、慶事が起こる
前触れには赤い花が天から降ってくるという、仏教の経典に
由来します。
写真は、小津安二郎監督の映画「彼岸花」のワンシーン。
山本富士子さんが着ているのは、浦野理一先生のきものです。
「秋刀魚の味」の岩下志麻さんや、「秋日和」「小早川家の秋」の
原節子さん。小津監督は、映画に出演される女優さんたちに
浦野理一先生のきものを好んで着せました。
小紋や紬、絣など、素朴で端正な、味わいのあるきもの姿に
憧れた方は多いことでしょう。
お彼岸が過ぎて一層季節が深まりますと、きものには気持ちの
良い季節となります。
上方銀花でも、秋らしいきものをご紹介させて頂けるように
考えています。お楽しみになさって下さい。
急な気温の変化には、皆様くれぐれも体調を崩されません
ように。
お店の前の蓮の葉に、かわいいお客さんが来ていました。
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