福田正孝 ひごのかみ
かつてはやんちゃな少年たちの必需品であった、肥後守。
戦前の日本では、折りたたみ式ナイフを手にして子供達は
元気いっぱい野山を駆け巡っていたものです。
1950年代後半頃には、鉛筆を削る文房具のひとつとして
小学校でも日常的に使われていました。
その習慣も、カッターナイフや鉛筆削りの普及によって
次第に失われ、現代の子供たちにとっては馴染みのある
日常品ではなくなってしまいました。
現在では、三木市の鍛冶屋さんによって「肥後守」が
登録商標となってているそうです。
熱心なコレクターや愛好者が多く、静かなブームとなって
います。
3月の福田正孝先生の個展の折にも、話題を集めたのが
「ひごのかみ」でした。
実際に幼い頃に学校で肥後守をお使いになられたという
お客様より、オーダーを承りました。
ノスタルジーを誘う折りたたみのナイフも、世界中に
ファンを持つ名カスタムナイフ・メーカーの手によって、
美しい作品へと生み出されました。
ハンドルには、かりんの木と見事な照りの白蝶貝が使われて
います。
シャープなブレードラインと、天然素材によるハンドルの
柔らかな質感のコントラストが目を惹きます。
ちょっぴり贅沢なカスタムナイフのひごのかみですが、
ぜひ日常の生活の中で使いたいと、お客様にもお喜び頂き
ました。
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