山ぶどうの籠と初夏の衣展
東北・山形の山ぶどうの籠。
山ぶどうの皮は、一年に一度限られた時期のみにしか収穫が
出来ません。梅雨の蒸し暑い時期でないと、きれいで質の良い
皮をはぐことが出来ないのです。
一年分の細工ものに使用する貴重な材料を確保するために、
大量の蚊や蜂が発生する山に入られます。
最近では安価な中国製のものが出回っているようですが、
山形の山ぶどうは皮が厚手で艶が出やすいのが特徴です。
また柔軟性があるため割れにくく、使うほどに素朴で温かみの
ある風合いが増してきます。
手をかけて、かわいがって頂くほど、飴色に艶が出て魅力が
増してくるのです。
先祖代々に受継がれた伝統の技法で、地元・山形の職人さん
達によって、材料から仕上げまで丁寧に心をこめて作られる
籠には、自然の恵みを大切にする暮らしの知恵と愛情が
つまっているようです。
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