山ぶどうの籠と初夏の衣展
3月11日、東北地方を襲った未曾有の大地震は、山紫水明の
日本の自然を無残に奪ってしまいました。
寒暖の差が激しい自然豊かな出羽山系では、大地から伸びた
山ぶどうが強靭な蔓を四方八方に広げながら、天を目指して
成長を続けてきました。
縄文のはるか昔より、雑木林の生命を頂いて、我々日本人は
籠の文化を育んできたのです。
幸いにも残った自然の恵みを、展示させて頂くことが出来ました。
山ぶどうは、良質の素材が徐々に失われてきているそうです。
先人の知恵が込められた山ぶどうの籠からは、山々の精気を
感じるようです。
使うほどに表面のケバがとれて黒く光り、だんだんと革のような
趣に変化して、重厚な美しさを見せてくれます。
山形の職人さん達の手によって丁寧に編みこまれた籠は、
使い手の手によって最後の仕上げをされるのです。
表情豊かな希少な山ぶどうの籠バッグを、ぜひご高覧下さいませ。
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