花外楼 名残りの宴 その①
天保年間、加賀の国から出てきた伊助が、北浜の地に「加賀伊」と
称して開いた料亭は、明治8年、大久保利通や板垣退助らによる
大阪会議の舞台となり、その成功を祝して木戸孝允によって
「花外楼」と命名されました。
本物のお料理と真心を尽くされた、大阪を代表する名料亭です。
数々の思い出が刻まれた現在の花外楼の建物は、淋しいですが
7月末をもって休業に入り、数年後、新たな建物へと建て変えられる
ことになりました。
昨日8日、その名残りを惜しむ宴が催されました。
花外楼さんには、上方銀花は永らくお世話になっています。
別館で特別展をさせて頂いたり、お客様のお嬢様のご結婚式に
お使い頂いたり…。心尽くしのお料理に、見事な建築、そして
親切で楽しいおかみさんや支配人さん、中居さん方。思い出は
尽きません。
目にも美しい美味しいお料理とお酒とともに、花外楼に縁のある
桂南光さんや旭堂南陵さんが花外楼の思い出を語られ、
お琴の澤千左子さんや笛の藤舎敦生さんが演奏をなさいました。
またお店に面した土佐堀川の屋形船では、篝火が焚かれ、
山村若禄昌さんが舞が、より幻想的で美しく感じました。
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