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2011年7月 4日 (月)

吉岡幸雄 『日本の色 千年の彩』展

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平成22年の秋、染司よしおか 吉岡幸雄先生が第58回
菊池寛賞を受賞されました。上方銀花ではちょうど同時期に、
ギャラリーの名前の由来である文化出版局・季刊『銀花』に
ゆかりのある作家さん方の作品を展示させて頂き、
吉岡先生にもお力添えを賜りました。

吉岡という屋号で、江戸時代の文化年間に始められた染屋さん
ですが、当時は化学染料はなかったので植物の樹皮や実、
根を煎じて色素を汲み出して染められていました。3代目の頃
にはヨーロッパから化学染料が輸入され、植物染料での技術は
急速に消えていったそうです。
4代目・吉岡常雄先生は正倉院宝物をはじめ、古代の染織品の
研究に尽力され、幸雄先生も5代目として家業を継がれることに
なった時に、伝統的な植物染料のみに徹することを決意され、
我国の自然の中で生まれた美しい色を再現し、多方面で活躍
してこられました。
古来より人々が憧れ求めてきた、美しい色。
自然の恵みから得た染料や顔料をもとに、いにしえの職人
たちの技に学びながら出される色の深い味わいは、我々の
心に静かに沁み渡ります。

吉岡先生の仕事を紹介する展覧会が、東大阪の地で催され
ます。上方銀花より少し奈良寄りに足を延ばして、
美しい彩りの世界をぜひ、ごゆっくりお楽しみください。

『菊池寛賞受賞記念
 染司よしおか 吉岡幸雄  日本の色 千年の彩展』
 7月9日(土)~8月28日(日) 東大阪市民美術センター

東大阪市吉田6-7-22  TEL:072-964-1313
近鉄奈良線「東花園」駅下車 北へ徒歩約10分
休館日   毎週月曜(7月18日開館、19日休館)
開館時間  午前10時~午後5時(入館は4時半まで)
入館料   一般500円

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