上方銀花 春の文楽鑑賞会 その1
4月20日(水)は、恒例となりました上方銀花の文楽鑑賞会でした。
今回は、竹本源大夫さんと鶴澤藤蔵さんが、親子で同時に
ご襲名をされるということで、襲名披露口上をなさる演目の方に
皆様にお出かけ頂きました。
風が出て肌寒い日となりましたが、初めての方々にもご参加頂け、
お着物でお越しくださった方が多く、感謝しております。
開演前には、人形遣いの吉田玉女さんによって、演目の
登場人物やあらすじのご説明を頂きました。
玉女さんが会場にお持ちくださったのが、「源平布引滝」で
お遣いになられる、斉藤市郎実盛。物語の主人公です。
集合写真の撮影後、会場へと移動しました。
北海道の旭川の中学生たちが修学旅行で大勢来られており、、
若い観客席に賑やかに開演を迎えました。
「源平布引滝」は、源氏平家の争いを題材とした時代物です。
平家の侍であって源氏に心を寄せる斉藤実盛が「源氏の白旗」が
平家に渡ることを阻止するために、白旗を持つ女性・小まんの腕を
斬り落としたことから物語は始まり、小まんの子息・太郎吉と、将来
戦場で再会する時に、白髪を染め若やいだ姿で出陣し、その折に
改めて討たれようと誓い別れます。
後に、北陸篠原の合戦で、木曾義仲の家臣・手塚光盛が実盛を
討ち取りますが、これを30年前に約束された宿命であり、
幼い光盛(太郎吉)と実盛の出会いを描いています。
物語の最後に、玉女さん演じる実盛が立派な馬に乗って颯爽と
立ち去って行くのですが、通常使われる下駄よりもさらに背の高い
下駄を履いて人形を遣う姿が圧巻でした。
源平の合戦というと、誰もが知っている物語ですが、そこには
さまざまな人物のさまざまなドラマがあるのですね。
実盛という人物の懐の大きさをよく表現されおり、見応えがある
演目でした。
| 固定リンク
「コラム」カテゴリの記事
- 京都へ新年のご挨拶(2021.01.07)
- 上方銀花33周年 パーティー 「十時孝好 USAGI」(2019.11.03)
- バースデー週間(2019.09.12)
- 上方銀花のお母さん バースデー(2019.09.08)
- 上方銀花 バースデー週間(2018.09.11)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント