2011年4月
2011年4月27日 (水)
嬉しいお便り
随分と前のことで、ブログでご紹介させて頂くのが遅くなって
しまったのですが、お客様より嬉しいお便りを頂きました。
どうも有難うございます。
以前にお求め頂いた、川野恭和先生の作品をご愛用くださって
いるご様子を、お写真に撮ってお送りくださいました。
キッチン仕事が大好きなお客様のご自宅で、川野先生の
器は日々、大活躍しているようです。
画像にすると、改めてお料理を引き立ててくれること、
まさに「用の美」を実感すると、本当に嬉しいお言葉を
添えてくださっておりました。
器は、このように日常にお使い頂いてこそ、その魅力を感じて
頂けるものです。
素晴らしい作品との出会いには、何物にも代えがたい喜びが
あります。
このような素晴らしい出会いの場になれるように、これからも
頑張っていきたいと思います。
2011年4月26日 (火)
上方銀花 春の文楽鑑賞会 その2
「源平布引滝」の一段目と二段目の間に、竹本源大夫さんと
鶴澤藤蔵さんの襲名披露口上がありました。
人間国宝・竹本綱大夫さんとご子息の鶴澤清二郎さんは、
世襲ではない文楽の世界において、大夫と三味線の芸を交互に
伝えてこらえた家系です。
今回、それぞれの祖父にあある、七代目竹本源大夫と鶴澤藤蔵の
名跡を継がれ、九代目源大夫、二代目藤蔵を襲名なさいました。
文楽の襲名披露口上では、襲名なさるご本人が口上を述べられる
ことはありません。
このたびも、舞台上に源大夫さん・藤蔵さんとともに、大夫の大御所
竹本住大夫さん、三味線の鶴澤寛治さん、鶴澤清治さんの
人間国宝が豪華に揃って座られ、お二方のご襲名を祝って口上を
述べられました。
この興行の直前に、源大夫さんが心臓の手術をされたこともあって
口上だけの出演となられたことは、とても無念なことであったでしょうが、
ご子息の藤蔵さんが記念公演を立派に努められておりました。
幕間のお楽しみは、もちろん「川富」さんのお弁当。
蕗の薹やホタルイカの天麩羅、タケノコ、そらまめなど
季節の味を、彩り美しく詰めてくださったお弁当に、
心尽くしを感じました。
上方銀花の文楽鑑賞会、次回は秋に開催の予定です。
2011年4月25日 (月)
上方銀花 春の文楽鑑賞会 その1
4月20日(水)は、恒例となりました上方銀花の文楽鑑賞会でした。
今回は、竹本源大夫さんと鶴澤藤蔵さんが、親子で同時に
ご襲名をされるということで、襲名披露口上をなさる演目の方に
皆様にお出かけ頂きました。
風が出て肌寒い日となりましたが、初めての方々にもご参加頂け、
お着物でお越しくださった方が多く、感謝しております。
開演前には、人形遣いの吉田玉女さんによって、演目の
登場人物やあらすじのご説明を頂きました。
玉女さんが会場にお持ちくださったのが、「源平布引滝」で
お遣いになられる、斉藤市郎実盛。物語の主人公です。
集合写真の撮影後、会場へと移動しました。
北海道の旭川の中学生たちが修学旅行で大勢来られており、、
若い観客席に賑やかに開演を迎えました。
「源平布引滝」は、源氏平家の争いを題材とした時代物です。
平家の侍であって源氏に心を寄せる斉藤実盛が「源氏の白旗」が
平家に渡ることを阻止するために、白旗を持つ女性・小まんの腕を
斬り落としたことから物語は始まり、小まんの子息・太郎吉と、将来
戦場で再会する時に、白髪を染め若やいだ姿で出陣し、その折に
改めて討たれようと誓い別れます。
後に、北陸篠原の合戦で、木曾義仲の家臣・手塚光盛が実盛を
討ち取りますが、これを30年前に約束された宿命であり、
幼い光盛(太郎吉)と実盛の出会いを描いています。
物語の最後に、玉女さん演じる実盛が立派な馬に乗って颯爽と
立ち去って行くのですが、通常使われる下駄よりもさらに背の高い
下駄を履いて人形を遣う姿が圧巻でした。
源平の合戦というと、誰もが知っている物語ですが、そこには
さまざまな人物のさまざまなドラマがあるのですね。
実盛という人物の懐の大きさをよく表現されおり、見応えがある
演目でした。
2011年4月24日 (日)
中尾郁夫 五彩磁「玲瓏」展
中尾郁夫先生の「寶々(ぱおぱお)」は、後ろ姿もとても
愛嬌があります。
瓢やお守りなどを、背中に携えています。
こちらは、香人形が白い象に乗った香櫨です。
手に持つ如意棒を、別なものに持ち替えて頂けます。
現代の日本では、動物園の人気者である象さんですが、
古くは「鳥獣人物戯画」の中にもその姿が描かれて
います。
大きなからだに長い鼻と大きな耳を持つ象は、仏教では
普賢菩薩が乗る霊獣であり、インドの神話では世界を
支える存在といわれます。
ヒンドゥー教の商いの神様ガネーシャも、象の姿の頭を
しています。
特に白い象は神聖な存在で、タイでは現在でも象法という
法律で、白象と認められた象は国王に献上されて、
飼い主は国王との面会が許され、報酬と名誉を得られる
そうです。
お客様に面白いお話をお聞きしました。
象の鼻が上を向いているのを「ハッピーライフ」、
下を向いているのは「ロングライフ」という意味があるのだ
そうです。
この白い象が、ますます愛おしくなるようなお話でした。
2011年4月23日 (土)
2011年4月22日 (金)
2011年4月21日 (木)
2011年4月19日 (火)
2011年4月18日 (月)
中尾郁夫 「寶々」
昨年の『和樂』12月号に、「大人がときめくのは世界に誇る
天下一品」として、上方銀花の姉妹店である「ギャラリー
一穂堂」好みの作品が掲載されていました。
その中の一点が、中尾郁夫先生のお香立てです。
この度、上方銀花では初めての個展が実現出来ることと
なりました。
瀬戸の洞町で作陶を続けておられる中尾先生の作品は、
器だけに留まることなく、近年、新たな挑戦としてオブジェも
制作しておられます。
写真の、唐子が愛らしいシリーズは「寶々(ぱおぱお)」と
呼ばれ、中国語で愛しい我が子を意味します。
ぷっくりとしたほっぺの唐子にお線香を持たせるとお香立てに、
球や竿などのパーツに持ちかえさせて頂くと、ただ飾られる
だけでも愛くるしい作品となります。
今展は、21日(木)~27日(水)と、なります。
通常より会期が短くなりますが、どうぞお見逃しなく、
ぜひご高覧下さいませ。
2011年4月17日 (日)
2011年4月16日 (土)
京の老舗 誉田屋源兵衛の帯展
聖数「八」に因んだ帯と共に、今回ご紹介しておりますのが
名塩和紙を裁断し、織りこんだ帯です。
兵庫県西宮市北部の山間地 名塩で作られてきた「名塩和紙」は、
蓮如上人によって製紙の技法がもたらされてから500年もの
歴史を持つ国定重要無形文化財で、皇室や伊勢神宮でも
古くから使用されています。
今回、誉田屋さんの帯のために貴重な名塩和紙を提供して
おられるのが、人間国宝の谷野剛惟氏です。
その最大の特徴は、泥を入れて作られる雁皮和紙です。
泥が混ざっているため長い年月を経ても虫がつかず、色も
あせないのです。
この紙がなければ、国宝の修復も出来ないとまで言われて
いるそうです。
白洲正子さんのきものの本でも、和箪笥の中の敷き紙として
登場していました。
他の産地では大量に生産できるように、立って行う「流し漉き」が
一般的であるのに対し、名塩和紙は漉槽(すきぶね)と呼ばれる
箱の前に座って作業をする「溜め漉き」で、熟練の技をもって
しても、1日に僅かしか漉く事ができません。
江戸時代には、「名塩千軒」と言われた紙漉きの里も、現在では
谷野氏を含め、2軒しか無いのだそうです。
2011年4月15日 (金)
2011年4月14日 (木)
ベルパッソ 捧恭子のオーダーの靴
昨年のオートクチュール展の折に、お客様よりオーダーを
頂きました「ベルパッソ」捧恭子先生のお靴が、ステキに
出来あがってきました。
サンプルではベージュのボディに、甲の部分のドレープの
裏側がカーキのお靴でしたが、
場所やシーンを選らばずに履ける一足をと、黒の皮で
ドレープの裏は黒のバックスキンでご注文を頂きました。
以前にお求め頂いたお靴も、足にやさしく履き心地がいいと
おっしゃって頂き、お洒落を楽しんでおられるご様子に、
とても嬉しく思っています。
作家さんご自身が外反母趾で悩んでおられた経験をお持ちで、
足にあったお靴を作ることを目指して制作しておられます。
デザインの美しさと履き心地の、どちらにもご満足頂けるような
作品です。
2011年4月12日 (火)
2011年4月11日 (月)
2011年4月10日 (日)
京の老舗 誉田屋源兵衛の帯展
誉田屋さんの暖簾の由来は、誉田八幡宮(応神天皇陵)に
あるのだそうです。
今年は、第15代 応神天皇千七百年紀にあたります。
応神天皇がお生まれになられた時、それを祝福して天から
八本の幡が降りてきたことから、応神天皇が八幡神・
八幡大菩薩とされています。
また、機織りの技術を得るために呉の国から呉服媛(くれは
とりのひめ)、漢織媛(あやはとりのひめ)らを招き、日本に
おける織物の礎を築かれたのが誉田別尊(ほむたわけの
みこと)すなわち、応神天皇であるのです。
八幡の「八」、吉祥の起源である聖なる数「八」を中心にすえ、
千代に八千代に継ぎにしものとして、きもの本来の意味を
踏まえて作られた帯をご紹介しています。
写真の帯
「八宝八彩文」
八の宝物
相集い
組み合わさるは
目出度きこと
この上なし
芽出度きこと
山盛りなり
2011年4月 9日 (土)
2011年4月 8日 (金)
2011年4月 7日 (木)
Plants インドの手仕事展
3号店にて、「Plants」インドの手仕事展が明日よりスタートです。
毎年人気の高いチカン刺繍のブラウスやストールを始め、
着心地のいいお洋服やシンプルなアクセサリーが届いています。
今年は、ベッドカバーやテーブルセンターになる絣のマルチカバーが
豊富にそろっています。
飾りつけの最中にも、毎年楽しみにお待ちくださっているお客様方が
お立ち寄りくださいました。
本当に、有難いことです。
会期中にもアクセサリー等をご追加くださることになっていますので、
お越し下さるごとに新たな楽しみがあるはずです。
「Plants」のデザイナーさんは、9日(土)、10日(日)にご来廊くださいます。
ご試着室もご用意して、皆様のお越しをお待ちしております。
2011年4月 5日 (火)
Plants展 と 誉田屋源兵衛展
春の恒例の展覧会がふたつ、今年も始ります。
8日(金)から3号店にて、『Plants』新作コレクション展が
スタート致します。
今年は例年よりも早く、ご紹介させて頂けることになりました。
肌触りが心地よいシャツやブラウスを初め、さらりと着こなして
頂きたいワンピースや、パンツ、パーティーを華やかに演出し、
花冷えの時期にも活躍するチカン刺繍のストールなど、
ぜひお手にとってご高覧くださいませ。
シンプルなシルバーアクセサリーも豊富に揃います。
9日(土)からは、京都の老舗『誉田屋源兵衛の帯』展を
2号店ギャラリーにて致します。
今展では、吉祥の起源である聖なる数「八」を中心にした、
新作の帯や着物をご紹介致します。
「八」は「発」に通じる吉数であり、次の何かを呼び込む数です。
また、発展の可能性を秘めた数ともいえます。
写真の「八重桜」の帯の他、「八雲立つ」や、七宝よりひとつ多い
「八宝八彩文」など、誉田屋源兵衛ならではの美と様式をぜひ
ご高覧くださいませ。
皆様のご来店を、心よりお待ちしております。
2011年4月 4日 (月)
2011年4月 3日 (日)
福田正孝の世界
福田先生の展覧会には、岡山や姫路などご遠方から熱心な
お客さま方にお出かけ頂いています。
今年で創刊26年という「ナイフ・マガジン」を、創刊号から
愛読されている方々も沢山おみえでした。
作品に使用する素材のお話を伺うだけでも大変興味深いの
ですが、現在では輸入に規制がかかって手に入らないという
貴重な素材もあるようです。
マンモスやセイウチの牙などの化石には夢がありますし、
スタッグやマザーオブパール、ウッドにしても、天然の素材には
同じものがふたつとなく手にすることの喜びが増します。
岐阜の関からお越しくださったお客様に頂いた、「ペイザン」と
いうお店の美味しいパン。
お客様方が、福田先生の作品に対する思い入れを目を輝かせて
熱っぽく語られる様子はまるで少年のようで、私共も教わることが
沢山で楽しいお時間を頂きました。
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