« 書のお道具 | トップページ | 上方『銀花』 秋の文楽鑑賞会その2 »

2008年11月23日 (日)

上方『銀花』 秋の文楽鑑賞会その1

081123 081123_2 11月19日(水)は、恒例の上方『銀花』文楽鑑賞会でした。
(前回は4月23日)
演目は、「靱猿」「恋娘昔八丈 城木屋の段・鈴ヶ森の段」
吉田清之助改め五世豊松清十郎 襲名披露 「口上 襲名披露狂言」「本朝廿四孝 十種香の段・奥庭狐火の段」

 観劇の前の文楽講座、今回は国立文楽劇場の衣装部屋で衣装さんのお仕事についてレクチャーしていただきました。
各地の公演先に大阪の文楽劇場から衣装箱(写真)に演目に合わせた衣装を揃えて送ってもいるそうなので、管理なさっている衣装もすごい数です。
拵え(こしらえ)は人形遣いさんの仕事なので、衣装を一式揃えて渡すところまでが衣装さんの分担とのこと。
衣装のメンテナンスに、とても苦労なさっている様子でした。
文楽の場合、衣装の生地や内掛けなどについて新品がよいというわけではなく、人形遣いさんにとっては新品は生地がごわついて使いにくく、かなりくたびれて補修が必要なぐらい使い込んだ衣装が使い勝手がよく好まれるので、時には新調したものがお蔵入りになることもあるそうです。
又、昔であれば容易に手に入った材料がなかなか手に入りづらくなっているそうです。
人形に衣装をつける際には、棒襟という綿が入った襟を使い、着物は袷に仕立ててあって、綿が入っており、綿のボリュームで動きを作るようになっているのですが、最近は、その綿を手に入れるのも難しくなったそうです。
実際に、刺繍の入った衣装を持たせてもらい、その重さにも驚きました。
華やかな舞台の裏側には、こうした御苦労もあるのですね。

|

« 書のお道具 | トップページ | 上方『銀花』 秋の文楽鑑賞会その2 »

コラム」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。